うす曇りの空の下をゆっくり歩いて 閑散とした ”朝の静かな仁寺洞” に戻り、 路地裏にある小さな博物館 「木人博物館」 に向かいました。 青々とした蔦が建物全体にびっしりと絡まる 木人博物館の1階にはギャラリー、 2階に展示室、屋上にはガーデンテラスがあります。 白い扉の中に入ると 白壁に温かみある木のフローリング、飴色に光る梁や柱・・・ 築 50年の木造建築を再生したそうで、知り合いの家にお邪魔しているような 出迎えられる ”優しい雰囲気” があります。 狭い階段を上がって古めかしいガラス戸を押すと、薄暗いカフェカウンターのような 受付があるので、5,000Wを払って奥の展示室に向かいました。 出迎えてくれたのは、思わず頬を緩めてしまう ”滑稽な表情” の木人たちです。 鮮やかな色彩で細やかな模様が施された ”龍首板” は迫力があり、 ”木人” は穏やかで、おおらかで・・・一体ごとに素朴な味わいがあります。 中でも一目で心を奪われたのが、”徳利と桃を手に持ち 鶴に乗ったおじさん” です。 頬をピンクに染め、満足気な表情で胡坐をかいて前をまっすぐに見据え、 鶴も大きく羽を伸ばして飄々と飛んでいるよう・・・。 梁の上にも何故だか ”逆立ちするおじさん” が・・・。 ”猫を抱く少女” の木人は観音菩薩のような表情で、1mほどの大きさです。 これらの木人は朝鮮時代後期ごろに製作されました。 魔除けや儀礼に使われ、”サンヨ” という死者を墓地まで運搬する御輿を飾り、 死者が寂しくないように一緒に埋葬された木彫りの人形たちです。 愛嬌がありながらも憂いを感じさせるのは、慶州で見た ”色鮮やかな地蔵” と通じるところがあり、鶴に乗ったおじさんの生前も偲ばれました。 何度も行ったり来たりしながら一体ごと、じっくりと眺めていると・・・ 心穏やかに一人旅の寂しさも癒された気がします。 博物館に入ったのは10時過ぎ、早い時間だったので独り占めでした。 観覧後には1ドリンクのサービスがあるので 温かな紅茶をいただき、 A5サイズのハガキセットを買って博物館を後にしました。 外はザワザワと・・・いつもの仁寺洞の賑わいが始まっています。
by hi_nana3
| 2009-06-01 14:20
| ■09’ 春の旅
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