「すごいなぁ・・・。」 昌徳宮を訪れるのは今回で3回目だというのに・・・それなのに、 何度見ても ”丹青(タンチョン)” の巧みな美しさには圧倒されます。 気が遠くなるほど繰り返される ”連続模様” に感動できるのは、 遥か昔から続く ”丹青匠(タンチョンジャン)” と呼ばれる職人たちの 崇高な精神と弛まぬ努力、”幾多の苦労” があってこそ! ・・・韓国語の勉強も兼ねてちょっと調べてみました。 ※ 内容の出処はコチラ(韓国語) →(Click!) 韓国における丹青の系譜は 宮廷系統の丹青・寺院系統の丹青、 大きく2つに分類されるようです。 朝鮮時代、景福宮など宮廷の丹青は ”繕工監(ソンゴンガン)” という 土木営繕を担う官庁が受け持っていました。 繕工監に属する ”塗彩工(トチェゴン)” と呼ばれる画工の養成は、 絵画の才能がある子供を見習工として選抜したり・・・ 代を引き継いで世襲されたりもしたそうです。 また従事した画員の中には、宮中の画事全般を担う ”図画署(トファソ)” から派遣された地位の低い官職もいました。 ・・・話が飛ぶけれど、 韓国ドラマ 『風の絵師』 は図画署が舞台!おススメです。 ※ 図画署については 「東洋陶磁器美術館」 HP →(Click!) 宮廷の建物は寺院建築に比べて静的で大らか・・・ 力強く勢いを感じさせるも気品漂う ”優美な印象” です。 韓国の寺院建築は ”反り・曲線” が多用されかなり動的! 複雑な組み物や丹青にはそれぞれ ”仏教的な意味” が込められ、 流雲・蓮華といった彫刻も細やかで・・・それはそれは見事です。 ※ 韓国語のBlog、写真をぜひ見て下さい! →(Click!) 一方、寺院はそれぞれ丹青画工の組織を抱えていて、 専属の丹青工が一人ずつ居ました。 その画工たちは僧侶でもあり・・・ ”画僧(ファスン)・金魚(クモ)” と呼ばれ、 幾多の仏事を行う傍らで丹青も制作せねばなりません。 さらに、寺院で必要な仏像・仏画・壁画・工芸彫刻なども制作します! ”信仰の対象物” として仏の教えを荘厳に表現するため、 画僧には技術だけでなく仏教を深く理解することも不可欠でした。 画僧の養成は 下級僧侶の中から才能のある小僧を選抜し、 体系的な ”内弟子教育” で行われます。 高度に熟練した ”描画の技量” が要求される仏画に比べて、 丹青はある程度まで ”筆線の訓練” を踏むと現場に投入されました。 よって最上の待遇を受けた ”仏画を描く画僧” とは違い、 ”丹青画工” の官位は比較的低かったようです。 一応、宮廷・寺院と系統は分けられるものの、 丹青の制作は集中力と忍耐、技術と信仰を要します。 複数の遺跡や歴史書の記録によると・・・ 昌慶宮(チャンギョングン)など国家の大規模な丹青制作では、 宮廷系統の繕工監や画員よりも画僧が多くを占めていたそうです。 儒教を国家の基として ”仏教弾圧” が行われた時代でも、 画僧たちの信仰力と献身的な技芸が大きな役割を果たしました。 1988年頃からは伝統文化に対する関心が高まり、 復元や補修によって丹青の需要が増えて・・・志す人も多いそうです! さらに ”丹青匠” は技能者として地位を確立し、 重要無形文化財の保持者(=人間国宝)もいらっしゃいます。 ただし、国内に1,000人ほど ”丹青匠” が居るものの、 建物全体の調和を考慮して設計監理できる匠は数少ないとか・・・。 その道の険しさは、今も昔も変わらないようです。 さて、この日はユネスコ世界文化遺産でもある ”昌徳宮” で、 韓国観光公社が主催する 『韓国観光の夕べ』 が開催されました。 毎年開催されるイベントながら ”昌徳宮” が舞台となるのは今回が初めて! しかも夏場でも18:30には観覧時間が終わるので、 夕闇を背景に ”昌徳宮” を観覧できるとは・・・かなり貴重です。 「龍水山」 での食事会を終えて戻って来ると、 ”敦化門(トンファムン)” の前には守門将(スムンジャン)がズラリ! 相変わらず周囲の喧騒には知らぬ顔・・・ 近寄っても表情すら変えず、微動だにしません。 ますます面白がって接近する観光客も!←私もそうだった。(笑) 本来なら、王宮に向かうのを ”守門将” が阻むのでしょうが、 今回は厳重な ”セキュリティーチェック” によって足止めされます。 そもそも、イベントには事前の参加申し込みが必要でした。 まずは ”日本人観光客・中国人観光客・メディア・来賓・・・” と、 参加者を分類する長蛇の列に並びます。 そして受付 ↓ でパスポートを提示してCheck! オレンジ色の缶バッジを胸に付け、 手には・・・パキっと折れば光る ”輪っか” を嵌めてもらいます。 驚くことに ”輪っか” は列ごとに色分けされていました。 さらにカバンの中を見せて 持ち物をCheck! 空港の保安検査場にある ゲートタイプの金属探知機を 通り抜けて・・・ ←ブザーが鳴れば、 さらにボディーチェック! ここまで厳重な理由は、 後になって分かりります。 かな~り洗練されたファッションの来賓客(右手奥)に・・・ 思わず目を奪われてしまった!(笑) メディアが多く、地元の方々の注目度も窺えます。
by hi_nana3
| 2010-07-14 16:08
| ■10’ 初夏の旅
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