人気ブログランキング | 話題のタグを見る
昌徳宮での 『韓国観光の夕べ』
昌徳宮での 『韓国観光の夕べ』_e0151851_13304348.gif

「すごいなぁ・・・。」
昌徳宮を訪れるのは今回で3回目だというのに・・・それなのに、
何度見ても ”丹青(タンチョン)” の巧みな美しさには圧倒されます。

気が遠くなるほど繰り返される ”連続模様” に感動できるのは、
遥か昔から続く ”丹青匠(タンチョンジャン)” と呼ばれる職人たちの
崇高な精神と弛まぬ努力、”幾多の苦労” があってこそ!
・・・韓国語の勉強も兼ねてちょっと調べてみました。
※ 内容の出処はコチラ(韓国語) →(Click!)

韓国における丹青の系譜は 宮廷系統の丹青・寺院系統の丹青、
大きく2つに分類されるようです。
朝鮮時代、景福宮など宮廷の丹青は ”繕工監(ソンゴンガン)” という
土木営繕を担う官庁が受け持っていました。

繕工監に属する ”塗彩工(トチェゴン)” と呼ばれる画工の養成は、
絵画の才能がある子供を見習工として選抜したり・・・
代を引き継いで世襲されたりもしたそうです。

また従事した画員の中には、宮中の画事全般を担う
”図画署(トファソ)” から派遣された地位の低い官職もいました。
・・・話が飛ぶけれど、
 韓国ドラマ 『風の絵師』 は図画署が舞台!おススメです。
※ 図画署については 「東洋陶磁器美術館」 HP →(Click!)

昌徳宮での 『韓国観光の夕べ』_e0151851_1211887.gif

宮廷の建物は寺院建築に比べて静的で大らか・・・
力強く勢いを感じさせるも気品漂う ”優美な印象” です。

韓国の寺院建築は ”反り・曲線” が多用されかなり動的!
複雑な組み物や丹青にはそれぞれ ”仏教的な意味” が込められ、
流雲・蓮華といった彫刻も細やかで・・・それはそれは見事です。
※ 韓国語のBlog、写真をぜひ見て下さい! →(Click!)

昌徳宮での 『韓国観光の夕べ』_e0151851_12523874.gif

一方、寺院はそれぞれ丹青画工の組織を抱えていて、
専属の丹青工が一人ずつ居ました。
その画工たちは僧侶でもあり・・・ ”画僧(ファスン)・金魚(クモ)” と呼ばれ、
幾多の仏事を行う傍らで丹青も制作せねばなりません。

さらに、寺院で必要な仏像・仏画・壁画・工芸彫刻なども制作します!
”信仰の対象物” として仏の教えを荘厳に表現するため、
画僧には技術だけでなく仏教を深く理解することも不可欠でした。

画僧の養成は 下級僧侶の中から才能のある小僧を選抜し、
体系的な ”内弟子教育” で行われます。
高度に熟練した ”描画の技量” が要求される仏画に比べて、
丹青はある程度まで ”筆線の訓練” を踏むと現場に投入されました。

よって最上の待遇を受けた ”仏画を描く画僧” とは違い、
”丹青画工” の官位は比較的低かったようです。

昌徳宮での 『韓国観光の夕べ』_e0151851_11294877.gif

一応、宮廷・寺院と系統は分けられるものの、
丹青の制作は集中力と忍耐、技術と信仰を要します。

複数の遺跡や歴史書の記録によると・・・
昌慶宮(チャンギョングン)など国家の大規模な丹青制作では、
宮廷系統の繕工監や画員よりも画僧が多くを占めていたそうです。

儒教を国家の基として ”仏教弾圧” が行われた時代でも、
画僧たちの信仰力と献身的な技芸が大きな役割を果たしました。

1988年頃からは伝統文化に対する関心が高まり、
復元や補修によって丹青の需要が増えて・・・志す人も多いそうです!
さらに ”丹青匠” は技能者として地位を確立し、
重要無形文化財の保持者(=人間国宝)もいらっしゃいます。

ただし、国内に1,000人ほど ”丹青匠” が居るものの、
建物全体の調和を考慮して設計監理できる匠は数少ないとか・・・。
その道の険しさは、今も昔も変わらないようです。


昌徳宮での 『韓国観光の夕べ』_e0151851_11274174.gif昌徳宮での 『韓国観光の夕べ』_e0151851_1126735.gif昌徳宮での 『韓国観光の夕べ』_e0151851_11122416.gif

さて、この日はユネスコ世界文化遺産でもある ”昌徳宮” で、
韓国観光公社が主催する 『韓国観光の夕べ』 が開催されました。

毎年開催されるイベントながら ”昌徳宮” が舞台となるのは今回が初めて!
しかも夏場でも18:30には観覧時間が終わるので、
夕闇を背景に ”昌徳宮” を観覧できるとは・・・かなり貴重です。

昌徳宮での 『韓国観光の夕べ』_e0151851_1233394.gif

「龍水山」 での食事会を終えて戻って来ると、
”敦化門(トンファムン)” の前には守門将(スムンジャン)がズラリ!

相変わらず周囲の喧騒には知らぬ顔・・・
近寄っても表情すら変えず、微動だにしません。
ますます面白がって接近する観光客も!←私もそうだった。(笑)

昌徳宮での 『韓国観光の夕べ』_e0151851_1012265.gif

本来なら、王宮に向かうのを ”守門将” が阻むのでしょうが、
今回は厳重な ”セキュリティーチェック” によって足止めされます。
そもそも、イベントには事前の参加申し込みが必要でした。

まずは ”日本人観光客・中国人観光客・メディア・来賓・・・” と、
参加者を分類する長蛇の列に並びます。
そして受付 ↓ でパスポートを提示してCheck!

オレンジ色の缶バッジを胸に付け、
手には・・・パキっと折れば光る ”輪っか” を嵌めてもらいます。
驚くことに ”輪っか” は列ごとに色分けされていました。


昌徳宮での 『韓国観光の夕べ』_e0151851_1142279.gif昌徳宮での 『韓国観光の夕べ』_e0151851_11421925.gif さらにカバンの中を見せて
 持ち物をCheck!

 空港の保安検査場にある
 ゲートタイプの金属探知機を
 通り抜けて・・・
 ←ブザーが鳴れば、
 さらにボディーチェック!

 ここまで厳重な理由は、
 後になって分かりります。


昌徳宮での 『韓国観光の夕べ』_e0151851_1092824.gif

かな~り洗練されたファッションの来賓客(右手奥)に・・・
思わず目を奪われてしまった!(笑)
メディアが多く、地元の方々の注目度も窺えます。
by hi_nana3 | 2010-07-14 16:08 | ■10’ 初夏の旅
<< ”伝統文化体験ブース” を拝見。 「龍水山」 の詩林定食 >>



始まりは、         HomeStay@慶州     今では韓国旅に夢中です♪♪
by nana
Profile
・趣味
  料理、旅行
・渡韓歴 
  05’秋~11’秋まで
  計9回
     
 *。.:* 今日も *:.。*
  遊びに来てくれて
     ありがとう!





ソウルの旅行情報

ブログパーツ
カテゴリ
全体
■ ご挨拶
■ Homestay 1日目
├ 2日目
├ 3日目
├ 4日目
├ 5日目
├ 6日目
├ 7日目
├ 8日目
├ 帰国したその後
└ Homestay Korea
★BlogKorea!Camp!
★Jeju Supporters!
■11’ 秋の旅
■11’ 新春の旅
■10’ 秋の旅
■10’ 初夏の旅
■09’ 秋の旅
■09’ 春の旅
■07’ 秋の旅
■05’ 秋の旅
-------------
■ おうちで韓食
■ おそとで韓食
-------------
■ 日々の韓国
■ 日々の日本
-------------
∵ ラブ 手仕事
∞ 2坪の畑だより
▲ 富士山登山への道
♀ 10㎞走る女子
以前の記事
2012年 06月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
more...
ライフログ
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧